TORABARA むつき28日

出社して、その帰り道に、日本橋。で、映画を観た。うっとりする。

こんなすてきな時間があることに、早く気が付けばよかった。これから、寄り道は、ここに来よう。

観た演目が、良かった。泣いて笑った。泣いたとき、白いレースのハンカチが、ぐしゃぐしゃになった。

人生は夢のようなもの。老いてしまったから、目だけで外界を見ている。それでもいっか、踊ろう。みたいな感想。

うさぎときつねの絵が付いてるグッズを、買いかけて佇む。熱狂が、つづくか、明日考えましょ。地下鉄に乗るのに、美しいライトが黄色く灯る、街の中を歩きたくなってた。人がまばら。メリーゴーランドもあったっけ、わたしは、しごとで、何度も近辺を歩いてるエリア。懐かしくもある。

姫。

みたいに、おもえてきている。ここにも、ごえんでつながっていられた。どうやったら、さずかれるかわからないことと、めぐりあわせていただくことは、きせき。

TORABARA むつき27日

家のひとが、負けるとわかっていて、画面にはりついて、取引をしている。その取引額があまりにもささやかで、なぜ、300円に、何時間も囚われて振り回されているやら、私には判らない。それを、そのまま、口にしていた。

「私は文章が書けない」とタイプライターで打ち続ける、雪に閉じ込められたロッジ、なんとしても書かねばならない、という強迫を自分に課して狂う男。家のひとの状態は、ほとんど、スタンリーキューブリックの映画だ。

キャアアアー。と叫ぶ奥さんみたいな心境が、わたしにある。なにかしなければ、なんとかしなければ。

と、厚紙を切り始めた。この厚紙工作は、暮らしの筋を整えるための、ぱっ。と料理するときのレシピを、書いておくとか、手作りカレンダーにするのもいい。四角い厚紙の束ができて、これはこれで、なにげにホラーな感じもした。

布団入って寝ました。

TORABARA むつき26日

今日は、しごと終わった後に、電車に乗り出かけること。と、唱えていたとおもうけど、いざ、その時間になると、まったり。家にいて、このまま過ごすことにした。

半身浴のとき、いつもより多めに毛糸編みをした。

昔、片想いしていたひとのことを、ここのところ、毎日ありありと思い出していて、どのようにおもわせぶりだったか。けっこう大人数でバスに乗る機会があったときに、わたしの目の前にいて、ちょっと持ってて。と、ポーチ丸ごと、しばらく預けてきた。こっちは心臓が飛び出しそうなくらい、どきどきしているのに。

なんだったの、その束の間を、何度もなぞって、わたしをどうおもっているの。というおもいに、覆われていて、果てしなく、茫漠の海に放りだされている。音楽が沁みるかんじ。ああいうのは、恋なのか、ね。

現在の姿を、見たいのか、言葉を交わすのだろうか。町を歩いて、偶然会ったりしたいか。そのひとと、なにもみのらなかったのだ、生活には合わない。わたしの脳内にあるそのひとは、もう、どこにもいない。とおもう。

TORABARA むつき25日

片想いっていうのは、けっきょく、なんにも知らないまま、相手がわたしを思い出すことはない。わたしへの関心がないから、付き合わない。髪型を変えたことも、靴を新調した日にも気づいて、声をかけてきたひと。そのたびにドキっとした。

今日は、遅い朝。公園へ行ったとき、梅の香りは、まだらに漂う。木星の表面の、マーブル模様みたいに香ってるよな、と思った。

神社さんへ参拝して、西門を引き返して、オペラビルまで歩く。上等なモンブランケーキと、サイフォンコーヒーを嗜む。美術を見る。

美術展覧会は、見るべくして、見ることができて、よかった。作品を観賞する人へ向けて、問いを発してある。その美的な空間に、参加してきた。という感想。

美術とは何かというテーゼを、美術家も、美術愛好家も、持つ。あまりにも論理が先行して、教育用教本みたいな理屈に収束してしまう、小手先の細工などは行き詰まってるとおもうし、天性の感覚で自由に表現をしましたといって、排泄物かと見紛う醜悪を晒されても困る。

美術は、なんといっても美しくなければならない。この鉄則がふまえてある、圧倒的美術だった。本物。

めちゃめちゃかっこいい。

「見る」を扱う。アイデアを沸かせて、一瞬で伝わる、強い訴求力が形になっていた。人々が考え始めることができるように。この誘いのメッセージに、生命が宿っていた。表現が昇華して美に至ると、人を超えた精霊からの声みたいだとかんじる。世の中を知る、とはどういうことか。作品を、ひとつひとつ辿り、会場を歩きまわった後も、ここにあった思惑を纏いつづけていたとおもう。

駅移動。最寄りの映画館で、1年に1度の会員更新。本屋で目が合った、綺麗な写真がついた本も買う。帰宅。充実したわ。

TORABARA むつき24日

土曜日。プラネタリウムを見に行く。乗り継ぎでバス。そのバスは、横断歩道までも列が伸びている。具合悪そうな人が手で空間を切りながらこちらへ向かって来た。てっきりバス停のきわにあるベンチに座るかとおもい、どうぞお通りくださいと手招いたところ、単に列に割り込まれた。りゃりゃ、わたしより後ろに並んでた方に申し訳なかった。

バスの中で、その割り込んできた図体デカい男が、すぐ前の座席にいて、巨人みたいなデカい手を席の背もたれに置くも、完全にわたしのスペース側に手が押し迫り、ぎょっとしていた。

プラネタリウムは、とにかく上段に座るように促され、詰めて座らされていて、一段低い席に、髪の頭頂部が薄くなっている若い娘が座っていて、えっ、こんなにうすいのだいじょうぶなの?という意識が向かってしまっていたとおもう。それで、コートを脱ぐときに、ぱさーっとその人の頭にかかってしまい、ありゃりゃ、本当に御免なさい。と詫びた。わたしの粗相です。髪薄くね?という関心が向いて、コート当ててたかも。

そして、プラネタリウムは、始まってしばらくしたら寝てた。前回は、もっと即、寝た。本日の月の真下に、木星が光っていますよ、

これは、帰りの公園からお空見上げて、見つけました。なんか、きゅうくつな席に座り、バタバタ帰宅時間になったという日。東京の外れの駅ビルは、ツッコミどころが満載だったけれどもここには書かない。

原宿で下車して、服のバーゲンに寄る。ワンピースつかんでお会計した。渋谷まで歩きがてら、好きなビルへ寄り道。屋上でスケボーしてる様子とかを見る。ガラス越しにジャズダンス踊ってる。文房具やさんで、ノートを買う。

ノート、なんで買ってるっけ、ノート見た時に、高校の時に好きだったひとを急に思い出す。そのひとを、好きっておもいながら揃えた文房具と同じ匂いのノート。鮮やかに「好きだ」という感情が蘇える。そのひとを想うことで、自分の内にある秩序が、ときめきながらととのう、あの、カンカク。まっさらなノートの存在感は、そのおとこのひとから漂う父性と重なる。

わたしは、好きなひとが選びそうな物、かどおかという基準で、文房具を選んでいたっけ。このことも思い出した。

なんだっけ。と、ぼーっとしながら帰宅した。けっこうよく歩きました。

TORABARA むつき23日

半端に半休が残っているので午後消化することにしていた。

ずっと行けていなくて、10年経ってしまってる南仏の、ランチをいただこう。と、支度して出発したのだが、駅エレベータ中腹で電車が行ってしまい、10分待ちになり、それでなくてもあと30分は前に出発しなきゃランチ入場に間に合わなかった。もう行こうと思うのを止そう。

一軒家の中華へ、久しぶりに入る。担々麺のほかに、山楂酒をロックで飲み始める。スウィートな気持ち、が足りなかったため、薬みたいに効いた。

店を出て、しばらく歩いて、帽子を店に忘れたことに気が付いて引き返す。まま、こんどは反対方向に歩きだす。お稲荷様へ、行ってみるか。

青山通り沿いの、門の様子を見て、太陽の光が、来いって言ってるかんじするから、参拝をさせていただきました。

麗しい。

以前ここの御籤で凶をひいて、嫌われてるっとかんじたので敬遠していた。歯車の中で、何度もチャンスが訪れる。麗しい空間ごと、授かりことだ。

御籤を、また引いてみよう、小分けの棚から番号が覗いていて、わたしはパッと、わたしこれじゃん、と取りかけた七十九番。振ったらほんとうに、棒が、その番号を当てた。予知?冬枯れたあなたがまた芽吹き、新しく若い、嬉しい楽しい人生になってゆく。半吉。だそうです。ほしいコトノハがそのまましるしてあることにおどろく。

ずずっと、青山通りを歩き、目星い交差点でイベント開催中。きゃーCHANELの香水、携帯用サンプルを頂く。白いダウンコートと白いパンツに、ラベンダー色のマフラーを巻いたキャンペーンスタッフ男達が、きらびやかな雰囲気をかもしていた。それでわたくしは不覚にも、会場内で、手持ちの電話機を床に落とす。電話操作に慣れてない、けっこう老いてるひとのみっともない動揺みたいだった。わたしの場違いがあらわになる。のか。外側からの風景と内側は違う。夢見れて、ちょっとたのしかった。

何年も通ったビルへ、入る。それと、アートビルのMOMAコーナーで、旅用にする文房具を入手。

山手線に乗る。アジアンスーパーマーケットで饅頭と台湾ビール買って帰りました。

わたしは東京に住んでるから、東京満喫いたします。

TORABARA むつき22日

朝の富士山は、くっきり浮き上がって見えた。紅梅のむこう。

梅は、ふいに香る。花に鼻を近づけたからというのではなく、梅園になっているあたりの、香りの塊が、ところどころにあって、香りとぶつかるみたいな香り方をする。

夜の時間。半身浴して毛糸編みして、ぱたっと、なにするっけ、他に?みたいなヒマになった。腹筋した。捻り加えて、本格的なやつを。

夜ごはんは、お好み焼きにした。ちょっと高級なマヨネーズが冷蔵庫にあると、お料理の格上げが約束されます。

夢で、旅先がでてきて、七色の、石の色した山が俯瞰して見えて、そのそばにある、近代的なアーティスティックな建物へも入る。木の床、温かみのある室内灯。お土産で色鉛筆と、音楽CDが揃ってる箱を買うシーン。箱は、長い。机の短い辺くらいも長い箱。うわっ嬉しい。と夢の中で思った。そのCDが、夢の中で、本になったりCDになったりする。印象が変わると物体ごと変換する、不思議なのに、それが当たり前だと納得しているかんじ。

空気が、ありありと実感できているような夢。

TORABARA むつき21日

出社した。

鉄板焼きで旨いハンバーグを、ランチでいただく。ガリマヨソース。

銀行手続きをしたいけどそろそろ休憩時間おわるし。部屋に戻ると他のひとが離席で不在、今だわっ。と、ふたたびエレベータ乗り、銀行の用事を済ませた。ポッカリ、すごしやすくなるスペースが空く、みたいな日。

旅の予約を、次から次へと入れた。どこへ行くか。乗り物は、何にする?行程どうするか。骨格を、決めた。まったくおもいつかなかったことを、一番行きたいかんじ、を、心にじっくり聴く。するする、筋道ができる。鷺は飛ぶ路を知り。

行ったことがない都道府県へ、行ってみる。楽しみだ。