TORABARA きさらぎ8日

朝、窓の外が、美しい雪景色になっていた。見惚れる。写真をとらなかった。美しすぎる像を、自分自身で再生できる訓練。節分の日に、神社へ手を合わせて、振り向いた瞬間に、背の高い木々の更に上から陽の光が地面にぽたぽたさしている情景。これが今月の、わたしのいちまいめ。雪はにまいめ。

窓辺が白、光そのものになっていて幻想そのものだった。昼過ぎまで家にいる。

選挙へ行き、本日オープンした図書館へ、歩いて行く。公園の祭りも、覗く。熱いほうじ茶を配ってくださってるのと、梅昆布茶の産地が、同じ地元なので毎年買ってる。図書館は、賑わいが、見たことないくらいな繁盛で、人人で、ごった返していた。リサイクル本をいただく。冬の星座について。

近所老人と、この駅に、その公共施設ができてたことを知らなかった一階のカフェで、打ち合わせをする。とにかく明日が決戦な、株の話をしきりにする老人。安い安い、で集まってきているひとだらけの場所に特有の、低波動がある気がする。ここにいるとわたしは息苦しくなり、帰りたい。と何度か言い、やっと解散。

喫茶のコーヒーが250円って安い安い、と誰彼の頭の上にただよっている、安けりゃいい、単一な思念を、低波動だとかんじた。わたしの第六感は、そういうのが見え始めているというかんじ。

それにしても。何にもしない休日だったな。体の中心的な水の管が凍りはじめてツララになるのかってくらい寒かった。

TORABARA きさらぎ7日

寒い日。梅祭りの初日。

朝、公園へ行ったら、すでに林檎を買う列ができていて、それを珍しがって知らせようと、写真をとってLINEしてみる。なんならわたしもその列に並ぼうではないか。そして15分くらい、待ちぼうけたところで、整理券の配布が始まる。そのまま3袋を購入した。

雪が舞っていて、ふぶく冷たい風が服を通り抜けて、肌まで直に寒い。

ほどなく、近所老人が来て、林檎も渡してあげた。駅前のコーヒー屋で、ドウナツとセットにするモーニング。打ち合わせをしていた。はずなのだけれど、老人は朦朧としたところも多く、こちらの話の把握は、ほとんどできていなかった。だから、この時間は、あとあと、無駄だったことになる。

一旦帰宅して、凍える日なので、遠出はやめておこう、近所スーパーで買い出しをしたのち、家に篭ろう。と、お出かけを開始。歩いてるうちにノッてきて、せっかくだから一駅電車乗ったりして足を伸ばした。

となり駅で、いろいろお買い物して、二杯目のコーヒーも貰う。そして帰路の途中のケイタイ会社に、用事を思い出したので入ってみた。店頭でしかできない手続きで、ポイントの連携というかアカウント統合してもらう必要があったのです。するする、セールスにひっかかる。というか、じっさい、そろそろケイタイの替え時だったため、話に乗った。しかし、すぐには受付てもらえなくて、2時間後に又来てください、とのことでまたしても一旦帰宅。いちじかんきゅうけいしたら出かける時間ってじょうたいで家に居た。

やけにこまぎれで、雑務を片してゆく日になった。

ケイタイが新しくなった。2年間は1カ月1円でお借りするプラン。所有というより、借り物で気をつかうわ、という持ち心地。致命的に落として割れたりすれば即、弁償で、にまんえんはらうーって思うことになる。とにかくすぐに、ケイタイ用のカバーを、通販サイトで購入した。明日届く。

今日は、頼んでいたCDをコンビニで受け取った。何年かぶりで、じっくりお気に入りの一枚を探したくなっている。

グレングールドが晩年に、しみじみと弾くブラームス、これがとてもいい。という話を、何年も前に教わっていて、やっと手に入れた。YouTubeで試して聴いたこともあったけれど、やはり家に置いているCDデッキのスピーカーからきこえてくる音を楽しむのが好き。すぐそばで毛糸編みをしているのが好き。

TORABARA きさらぎ6日

しごとが終わってから、映画を観に行く。

ヤン・シュバンクマイエル。

昨日も、観に行きたかったのだが、招待券が見つからなくて、間に合わない時間になってしまった。部屋のあちこち探して、ああ、なくなってしまった、と諦めたのち、見つかるというか、最初に探した所にあったのに、見えてなかっただけだった。券の色が思っていたのと違っていたため。

AIは、失敗することができない。つまり、人間のエラーは、AIには真似出来ない。

シュバンクマイエルって人間は、AIからは創造出来ない。わたしにとって、現在の欠乏感を埋める存在は、彼の映画だというかんじ。アリス、こそが、映画界の、殿堂。王座だとおもえる。

しかし、彼は日本人を、あざわらっていた。日本人は、集合思想しか持たない。あさはかにしか知らないくせに、写真ばかり撮りたがり、彼の映画のファンクラブがあるらしいことに、彼は呆れているらしい。このドキュメントの客は、たった5人だった。編集の仕方によって、シュバンクマイエルの人格の見え方が、まるで違ってきそう。

チェコは、遠い国で、字幕の文字を読んでいても、会話の成立のしかたが、理解できなかった。今日観た、印象の断片が、ゆっくり熟成して、なにかしら自分に留まるとおもっている。チェコのアニメの、味わいが、世界の奥行きに貢献しているとおもう。

シュバンクマイエル。こういうひとのことを、もっとよく知ろうとしたい。と思っている。

TORABARA きさらぎ5日

明日の決算発表に備えて、さいしゅうじゅんびをしていった。イベントへの高揚感。

家のひとは、今朝、酔っ払ったまま戻る。ドアには内鍵も頑丈にかけておいたから、かなり執拗に、ドアノブを揺すられた。近所迷惑なのでドアは開けることにする。家に入るなり、布団に倒れて、まもなく規則的な寝息を立て始めた。出鱈目な量の酒を浴びるというのは、まま肝臓に害が及ぶ。体側に毒を膨大に抱えているため、毒が毒を洗い流すみたいな飲み方が出来るのだろうか。

捨て身な行為が平気なひとの、無神経さを、若いうちは勘違いしてかっこいいと思うのかもしれないが、酒癖やらニコチン中毒やらは、嫌悪でしかない。寝てるから静かでよろしい。

しらふのときの荒れが、酒で鎮まっている。それにしても、しらふの陰気さとクソ真面目な鬱みたいなようすは、本当にいやだ。追放できるといいよな、衝動的になってはだめだと、昨日のカード占いを思い出しつつ、不要だろ、こいつ。という思いに寄っている。不摂生の結果で病気になったとしても、わたしは看病する気は、さらさら無い。

淡々と、自分のペースで、進めよう。平和で美しい、真空に居るようなイメージ。周りや他人がなんであろうと、おかまいなしになろう。

TORABARA きさらぎ4日

立春。しごとしていて、家を出たひとについて

カード占いをする。破綻を示すカップの5。さいしょは勢いのある始まりだった結婚は、警戒心をいだく終末に向かう。人格と資質が試される難題。まだ戦わなければならない。用心深く。油断したら危険。もう少しで目標到達できるから「やり抜く」ことです。わたしは強さが必要である限り強くいられます。

わたしのことは魅力的で知的で機転がきくが無情なひと、と出た。慎重に計画し、前に進むための明確な戦略を練りなさい。衝動的に行動せずに考えなさい。自分の、能力を信じなさい。

カードが、今のわたしを、雄弁に語ってくれた。そうそう、そういうかんじなの。

夜、入ったことないパン屋喫茶コーナーで、紅茶スコーンとレモネードをいただき、近所老人と待ち合わせて、トンカツを食べに行った。家のひとが行方不明なのでわたしの半分は、パニック。何度も、くり返していることでもあるので前よりは慣れた。ご縁を返納できるならば、家のひととは5年満期ですと、言いたい。来月、終わらしてくれ。

常備菜である、タコきゅうりの酢の物を作った。セロリの下拵えもする。

眠りました。

TORABARA きさらぎ3日

節分。

昼に、お風呂入って、身を清めたうえで、神社参拝。年初は、闇いうちに詣でた。わたしは、入ってすぐ右の、美しい弁天さんが祀られた辺りが、好き。連れがいて、さっさと帰りたがる気配があると、ここにも寄りたいって言えない。ここに寄りたい。と思っていないひとは、行かなくていい。という考え。それで本年初詣りが本日になった。

お化粧して、新調した口紅を塗って、装いをととのえてきた。

家のひとが、狂った。わたしが率直に、投資で負けて打撃受けてるカレに、追い討ちをかけていった。なにがわからない人かがわからない。「損を切る」にばかり焦点があり、万単位をほぼ発狂しながら溶かしている家のひと。でいて利益獲得するのは300円を何時間もウヨウヨさまよっていたりする。これは精神的な病気の症状なのではないか?

自分を自分で傷つける種類の、倒錯。病んだひとが、背中ごしに机に向かい、やたら溜め息をつく状況が、ゆるせなくなっている。これ以上耐えられなくなったため、わたしは無情にも、無慈悲に責めたてた。

そればかりではない、現在の結婚を暴き始めた。親にだけいい格好を見せる。わたしにひずみが寄った件を、またぶつける。ようするにちちばなれしてないんだろ、というセリフをぶつけたら逆上していたようだった。

被害を蒙るというニンシキが誤っているとおもう。カレは、投資の画面を見ることが最優先で、料理作ったせいで、とか出かけたせいで、とか、わたしが話しかけたせいで、機会逃した、逆に行ってしまった、と騒ぐ。いいかげんにしてほしい。家に帰るなり、手も洗わないでうがいもしないで、今大変なところ、と、イスに座りつづける。汗臭かったりする季節に、さすがにクサいしシャワー浴びていただけるか、と言ったっけ。

喫煙迷惑。ニコチン中毒なため、ひっきりなしに、煙を吐く。タバコの害は、タバコ耐性があるひとの肺を通過して、さらなる毒素をまとい、空気中に拡散される。顔だけ横を向いて煙を吐きだしたところで、物理的な煙が目に見えてこっちに漂ってくる。わたしの喉は、害毒を察知してるのであり、けっこうな受動喫煙をさせられた。タバコ吸ってるひととタバコ吸ってないときに対面で話していると、気持ち悪い息を吸って、車酔いのような症状になる。

おまえ失せろや、という戦闘を始めたというか。マヒしたふりをしてやり過ごしてきたことに立ち止まり、いいや、違ってる、もうおまえこの家を出ろ。に、なった。

夜中、わたしが寝ているところを、わめきながら服を漁って、外出したらしい。午前2時22分だった。タバコ買ってるだけにしては遅い。決まっている。タクシーに乗り歌舞伎町へ行き、またしてもお金をドブに捨て捨て歩く。酒を浴びてますます狂う。家のひとの周期的な荒れ方なのだ。その後、わたしはまったく眠れなくなる。5時近くなってもう寝るのを諦めたころ、やっとうとうとと眠りに落ちた。やれやれ。

TORABARA きさらぎ2日

出社。

帰宅時間に、日本史資料集を本屋さんへ見に行く。受験生かとおぼしき男のコが棚の前に立っているところに、腕を伸ばして、ほいっ。と決めた。おっと、受験する同士なのか?みたいな同調した空気感が漂う。日本史学習が同好会化されれば、しゅみのひとつに加わる。のかも。

近世、江戸時代を、頭に入れてゆこうとしている。中間テストの範囲、50ページくらいだったか、90点以上を目指すぜ。という意気込みです。

鞄がグッと重たくなって、軽いものから買い周りしたらよかった。とにかく次は、口紅を選ぶ。憧れの海外ブランドを試して、似合わなかったからざんねん。この売り場に、わたしのお気に入りのセールスおねえさんがいらっしゃって通っている場所で、今日は不在だわ。「知らない」という色の名前してる一本を選ぶ。

天井のスピーカーから、先日観た映画の劇中音楽がかかり始めた。のりのりだわ。ズートピアっっ

チーズ売り場にて、2種類選ぶ。

こののち、交通系カードがみあたらない。お財布のポケットに入れてるやつを、カイシャで裸で取り出して、自販機で使ったっけ?ないない。と、ぐるりとビルを回り、照明が明るいベンチに座った。ひとつひとつ、カバンから物品を取り出しつつかくにんしてて、ふわっとカバン内の宙空にカードがありましたとさ。

昨日も同じようにカバンをひっくり返すさわぎだったのにまたかよっ、というシーン。ちゃんと所定の場所であるお財布のポケットに入れることよ、いつもよ。

帰宅してシチュー食べて寝た。

TORABARA きさらぎ1日

縄文の湯、というのがあるらしくって、しらべてた場所へ行き、とてもよい温泉に浸かりました。移動して横浜デパート。輪島塗の展覧会を、見た。日本の職人さん、への尊敬のまなざしがわたしにある。黒塗りのお膳セット、納品されたときの箱ごと展示がされてあり、なぜかなみだぐむ。すてきすぎる。技巧と、伝統。今日わざわざ足を運び見て良かった。

一昨年の正月に被災があり、輪島塗文化の安否に、こころを馳せていた。輪島塗師養成所の、作品は、大きな四角い箱に入って乾かしているところで無事だったらしい。その写真を目で確かめた。せめてもの救いで、ほっとする。

ところで風呂出て、下駄箱用の木札がどこかいっちゃってて、さがしまくったのは何なのか。こういうのはわかるようにしておかねば、と思っていたはずなのに。玄関そばの木の床にへたり込む。ひとつひとつ、カバンの中味を点検した。

結果は、つまり同じくらいの四角で木でできた櫛を、ポーチに入れて使ってるのだけど、このポーチに、靴箱木札を仕舞い込んでいましたとさ。ずっこけるわ。